現在，中国のインターネット・ユーザー数は総人口の約10％に当たる1億3000万人と言われていますが、その7割が30歳以下という若者が中心となっています。若者は音楽をはじめとするエンターテイメント系のサービスを好みます。これに上手く応えることができたのが百度でした。検索サービス内容以外の原因としては、Google.comのような中国国外にサーバーが置かれているサイトについては、中国政府の検閲を受けることになるだと言われています。その対象となるのは国家の統一と安定、そして社会風紀を乱すような情報です。例えば「天安門事件」のような民主化・人権問題、「法輪功」など政府が非合法化した団体等に関連するキーワードです。中国で検索エンジンの検索窓にこれらのキーワードを打ち込んでも、それに関連するWebページは表示されません。

中国国内でGoogleを利用すると、今現在ですが、時々、検索結果のキャッシュが見られなかったり、表示されてもクリックすれば「Not Found」が表示されなかったり、イメージ検索すれば結果は表示されても画像がダウンロードされなかったりといった不具合が生じます。一方バイドゥ（百度）についてはいずれも問題なく表示されます。Google広報担当がこれは検閲を受け入れ、中国のISPが実施した厳しいフィルタリングによるためだという考えを述べました。ただし、それは仮定上の問題に過ぎません。実際結果から見れば、国内の検索結果の内容からバイドゥの方実用的なものが多いと評判となり、検索が快適に行えるので、人気が集まっているようです。

執筆：エグゼクティブチャイナ代表　劉娜莉