日本でも「銀聯」の認知度が広がってきました。中国人観光客にショッピングや観光をしてもらうよう、家電量販店や百貨店、宿泊施設など、銀聯カード取扱加盟店が増えています。
中国銀聯は中国国内の銀行を結ぶ決済ネットワーク運営会社で、運営する中国銀聯は中国の中央銀行にあたる中国人民銀行の主導で2002年に設立されました。ＡＴＭから預金を引き出せますが、銀聯ネットワークを経由する預金は出来ません。銀聯のカードは現在18億枚以上（2008年12月末現在）発行されており、中国で最もメジャーなカードです。デビットカードとして使えます。先進国ではクレジットカードを利用することが一般的でありますが、中国では、収入の格差が高く、個人の与信が難しく、クレジットカードが普及していないのです。キャッシュカードを利用することがほとんどです。
一方、日本人向けの銀聯カードも登場しました。旅行やビジネスで中国に渡航する日本人向けに、三井住友銀行がショッピング専用の「三井住友銀聯カード（クレジット払い）」を発行していますし、09年1月より、三菱住友銀行はSBIベリトランスと提携し、中国本土の消費者向けにインターネット通販での銀聯カード決済もし始めました。これは日本初の取り組みとなりました。SBIベリトランスは銀聯カット決済に対応したECモール（佰宜杰）を構築し、日本の中国マーケットに進出する企業に対し、物流や翻訳、ユーザー対応までトータルサポートするといいます。これまでは第三者経由でしか日本製品が買えなかった中国ユーザー側から見ても、ネットからカード決済で直接購入できるので、便利、安心です。